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歯がグラグラしている・・・
2024.08.02(金)
こんにちはきれいわ歯科です。
今回の内容はこれまでに何度となくお伝えしている歯周病についてです。
最近、きれいわ歯科には何十年ぶりの歯科で・・・
歯が動いて食べれない・・・といった訴えをされる方が立て続けに来院されました。
この場合、ほとんどの方が歯を抜く覚悟で来院されています。
歯周病は日本人の40歳以上の方約8割がこの病気に罹っていると言われいます。
歯周病は文字通り歯の周りの病気、歯を支えている歯茎や骨が壊れていく病気です。
歯の根の表面にあるセメント質と歯槽骨との間に歯根膜という線維が繋がっていて、
歯が骨から抜け落ちないようにしていますが、
歯周病によって組織(歯槽骨、歯肉)が壊され最悪歯が抜け落ちてしまう病気です。
残せない歯(特に重度の歯周病であっって、医師の判断のもと残せないとした歯)を無理に残すことは口腔ケアがきちんとできなくなり
一層、歯周病菌を増やしてしまう事になってしまうのでお勧めはしておりません。
が、時に噛めないほどに動いている歯を無理してでも残してほしいという方もいらっしゃいます。
どちらの選択肢がその方にとって正解なのかご理解ご納得したかたちで治療を受けていただきたいと思います。
まず、歯周病の進行にについてみてみましょう
初期
歯肉炎:歯肉は暗赤色で丸みを帯びて腫れている状態歯磨き時に出血しやすくなりますが、正しいブラッシングと歯石除去により改善していきます。
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軽度歯周病:炎症が歯肉炎より進行し歯と歯茎との間の付着組織が崩れていき歯周ポケットができてきます。また、歯を支えている歯槽骨も溶け始めます
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中度歯周病:歯槽骨が溶け歯の歯根部が露出してきます。歯根が冷たい物や熱い物で刺激を受けることもあります。
歯周ポケットは深く歯石汚れが蓄積し膿がでたり、口臭がきつくなります。この頃から歯はぐらぐらとした動きを感じる事があります
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重度歯周病:歯のグラつきが一層ひどくなります
歯の痛みを感じるより、歯が動くことで不便が生じるようになります
この場合、温存が難しくなるケースは多くあります
歯周病菌が招く全身疾患として、
心臓疾患・脳血管疾患・狭心症・心筋梗塞・脳梗塞・糖尿病・認知症への影響です。
これらは歯周病菌が
歯周ポケットから血液に入り全身をめぐり
それによって病気を引き起こしたり、病気の治療の妨げになることが解ってきています
例えばアルツハイマー型認知症は脳にアミロイドβというたんぱく質が蓄積され発症するとされています
歯周病はこのアミロイドβの生成・蓄積を促進されることが解っています。
歯周病により
このアルツハイマーの発生因子アミロイドβが10倍に生成されるというデータもあるのです
(詳細は2020・10.17日投稿のブログを見てください)
特にグラついている歯を無理して残すには、複数の歯と歯を固定するため更に口腔ケアは難しくなります。
歯肉と歯の隙間にはプラークにつつまれた歯石ができ、毎日歯磨きをしていても、
取り除くことは困難になっていきます。
最後に、きれいわ歯科は、
弱った歯でも残す為に、目先の治療だけにこだわらず、
患者様お一人お一人の残りの人生を健康で幸せに過ごしていただけるよう
中長期先を見据えて治療をおこなっている医院です。
無理して残してくれる方が良い治療と思いがちですが、
口腔内の状況隣接歯などの影響を考え戦略的抜歯をおこなうこともあります。
しっかりご説明させていただきますのでお悩みの方はご相談ください